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ご当地応援企画「旅パチ!」 台湾製バイクでめぐる黄門さまの旅 ~茨城県水戸市

知名度なら日本一?

ブランド総合研究所が毎年秋に発表している「都道府県魅力度ランキング2021」の結果によれば、茨城県は残念ながらまた最下位になってしまいました。

この調査の手法や評価にはもちろん賛否両論がありますが、茨城県は2009年の調査開始以降、13回のうち11回も最下位になっています。いっぽうの1位は北海道の定位置です。

ま、北海道についてはおそらく多くのひとたちが納得するところ。だからこそ毎年の最下位争いがより注目されてしまうのかもしれません。何よりランキング20位や30位といった中途半端な位置づけにくらべて知名度をあげる効果だけは期待できるはず。茨城県民のみならず、過去に最下位となった県のみなさんにとってはさぞかし不愉快な結果ではあるにせよ、旅行ぐらいはしてみたいと思うもの好きなマニアもいるにちがいありません。

ただ、東京駅を起点とした場合、茨城県の県庁所在地である水戸市までの道のりはたしかに不便。特急利用で1時間以上かかります。新幹線に乗らなければさらに長時間の移動となる栃木県宇都宮市や群馬県高崎市(県庁所在地ではありません)にくらべればかなりましだとはいえ、関東1都6県のなかで千葉県と茨城県には新幹線の停車駅がないのです。在来線の快速で40分ほどの千葉市はともかく、水戸市への旅行はどうにも二の足を踏んでしまいがち。このあたりの事情も魅力度ランキングの結果に影響しているのでしょう。

「なんとかしろ! JR東日本!」

茨城県民からこんな声が聞こえてきそうです。

梅で有名な偕楽園

旅先はせいぜい鎌倉まで

さて、どうにかたどりついた水戸市では移動の足にまたバイクを借りました。台湾メーカー「キムコ」のスクーター「VJR125i」です。これがなかなかカッコいい。スクーターであっても排気量が125ccなので50ccはちがって一般道の制限速度は自動車と同じ。交通量が多い幹線道路の流れにもスムーズに乗れます。

キムコ「VJR125i」

キムコ2号と3号

そしてむかった千波湖のほとり。幼いころから存じあげてきたさるお方にこのバイクで会いに行きました。そのお方は〝水戸のご老公〟で知られる徳川光圀公であらせられます。

光圀公といえば、助さんや格さんをおともに全国をめぐり、悪代官をヤッつける庶民の味方。絶大な威力を発揮する三つ葉葵が描かれた金と黒の〝印籠〟も印象的です。「黄門ちゃま」としてパチンコやパチスロにもなりました(時代劇ドラマ「水戸黄門」とのタイアップパチンコもあったような)。

市民の憩いの場「千波湖」

ところで、日本人で旅のカリスマとして有名な人物をあげるならば、どなたを選びますか? エベレストに日本人ではじめて登頂した植村直己さん? シベリアと樺太(サハリン)のあいだに海峡があることを発見した間宮林蔵さん? それとも、17年の歳月をかけ、日本全国を測量して完成させた『大日本沿海輿地全図』の伊能忠敬さん?

ご老公さまご一行 

あれ? 杖を片手に全国をめぐった〝水戸のご老公〟は? そうなのです。あのお話はすべてフィクション。実在した黄門さまがお出ましになられた行先は、せいぜい神奈川県の鎌倉ぐらいまでなのだそうです。とても旅のカリスマなどとは呼べません。いくら印籠をかざされてもダメなものはダメです!

実は旅のプロデューサー

でも、水戸市への出張をきっかけにちょっと勉強してみると、意外な発見ができました。自身はほとんど旅をしていなかった黄門さまですが、実は、「大日本史」という歴史書の編纂を開始させ、情報収集のために藩士らを遠隔地へ派遣。これとは別に蝦夷地の探検も命じています。


つまり、いまふうに言うなら〝旅のプロデューサー水戸黄門〟。なんだがアイドルグループのようですが、全国各地から集まってきた情報にふれた黄門さまはどう感じていたのでしょうね。許されるのであれば、「越後のちりめん問屋」と身分をいつわり、ドラマのように諸国を漫遊したかったのかもれません。

旅のプロデューサー徳川光圀公

Googleマップを眺めながら世界中に行った気になっているそこのあなた。緊急事態宣言やまん防措置もあけたことですし、思いきり羽を伸ばしてみませんか? 手はじめに水戸市はどうですか? 偕楽園の梅の花が咲くまで待ちたい? 風光明媚な景色もよいけれど、ここは花より団子。冬場のあんこう鍋もぜひどうぞ。

旅のエピローグ

黄門さまには「日本人ではじめてラーメンを食べた」という逸話も残されています。真偽のほどはさだかではありませんが、食べてきました水戸市のラーメン。刻んだチャーシューがたくさん入ったピリ辛味のラーメンです。それともやはり〝納豆ラーメン〟にすべきだったかな?


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