先日こんなことがありました。それは某パチンコ店で私が1円パチンコを打った時のこと、打ったことのない機種について、とある従業員さんに聞いてみたのです。
機種名はあえて申し上げませんが、台間には店舗で作成した「機種説明POP」が備えてありましたので、おおむねその機種について一応の理解はできるのです。しかし、その機種を従業員さんがどのくらい理解されているのかを確認してみたのです。
私は同じ制服を着ている従業員さんではなく、役職者っぽい方に聞くことにしてみました。すると、意外な回答をされていました。
結論を申し上げると、どうやらその機種をある程度は理解されているものの、一義的な答え方に終始されている様子でした。もっといえば、実際に打っことが無いのではないか、と感じました。それは、繰り返しますが台の横に設置しているPOPをそのまま読み上げて説明しているだけに過ぎませんでした。さすがにこれを指摘するのは申し訳ないと思い、私は従業員さんの丁寧な説明に耳を傾けていました。
おそらくこの記事を読んでいらっしゃる皆さんの中には、「そんなことでいちいち指摘するなよ」とお思いになるでしょう。でもこれは、パチンコ店での接客接遇では大事なことです。よく例えられるのは、ファストフード店などでこの商品がどんな味でどんな価格で、他の店舗のものと何が違うのか、どんなメリットやデメリットがあるのか、などを回答できないといけないのです。それによってはお店の利益、来店動機やお店への信頼などに関わってくるのです。近年では「カスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)」として、いわゆる問い合わせやクレーム対応などに繋がっていきます。
話を戻しますと、その従業員さんの説明では、基本的にその機種を打って打ち手にプラスになることだけを説明していました。確かにそれはそれで良いのですが、私はその逆も聞きたかったのです。もしその機種を仮に打ち込んでいたら、この予告が来てもおおむね当たらないかもしれないとか、この機種を打つよりも他にゲーム性が近い機種があるとか、そういった忖度の無いことを打ち手に伝えることも必要かもしれません。そういった行動を重ねていくことで、その従業員は信頼できると考え、打ち手がそのお店もしくはその法人に足を運ぶ機会が増えるのではないでしょうか。
近年のパチンコ・スロット機は、予告もリーチもゲーム性も複雑化しています。毎年、大量の新台が発表されますので全機種打って理解するのは難しいかもしれません。しかし、パチンコもスロットもある程度はパターン化しているのです。上手く棲み分けていけば、実は機種説明もキャラだけ変えれば回答できる可能性があります。
パチンコ店も年々大型化して、顧客との接点が希薄になってきています。現在は多様性の時代ですが、ひと昔前の小規模なパチンコ店のあの泥臭い接客接遇に戻してみたいものです。
(文:ヨッツマングローブ)
100%じゃないものを体感で答えて結果が違えばマジ切れされる未来しか見えんな